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メッセージ

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    20年ぶりに財布を持つ。高校生の時に財布を落としてから、財布を持つ気になれなかった。札は銀行の封筒、小銭はポケット、カードは手帳に挟んで持ち歩くのがそれからの習慣になった。気に入る様な財布がなかったし、カードを手帳に挟んでおくのはまったく落ちる事もないから問題はなく、毎年色を変えられるから気に入っていた。しかし、現金の入った封筒自体を酔っぱらって二度程落とした。銀行の封筒に名前を書き込んでいたわけでもなく、万が一警察に届いた所で自分の物だという証拠も無い。もちろん、誰のものという証拠の無い、お人好しの現金入り銀行の封筒が警察に届く事は無かった。財布を買おうかとようやく思い始めた。気に入った財布が無いのなら、とにかく特徴の無い安い財布が欲しかった。ニュージーランドの土産物屋の棚の下の方で、安くて理想的に特徴の無い財布を発見購入、財布がある生活も中々いいかもしれない、名古屋に行って来た、今年の名古屋は薄ら涼しくいつもとちがって拍子抜けしてしまった。名古屋での二泊三日の撮影を終えて戻って来たのだが、ふと、先日の瀬戸内寂聴さんの撮影の時の事を思い出す、いつでも死ねるという覚悟のある人が長生きして、生きたい生きたいと思う人があっさり死んでしまう、という事をおっしゃっていた。自分は今までも死にたいわけではまったくなかったが、去年の夏あたりから生に対する妙な執着心が湧いてきはじめていて、これはこれでいいかと思うのだ。しかし、瀬戸内さんとの撮影が始まるとき瀬戸内さんはこちらを向くなり、イスに座って足をブラブラさせながら「あなたすき〜」といいながらニコニコしている笑顔が今もはっきり思い出される。瀬戸内さんとはどこか通じ合うものがあったような気がしてしまったのだ。88才になられたという事だったが、人間歳は関係ないんだなとつくづく思った。財布はいつまで持つだろうか。

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